自分語り#653 完全主義 (3206文字)

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最近は気持ちが安定と不安定の狭間を行ったり来たりするので、鬱の底打ちをしないようにほぼ毎日のように回復行動と認知行動療法をとっています。私の回復行動は長距離移動や一万歩歩行です。

 

認知行動療法については本来の森田療法を組み合わせて毎日のようにとにかくひたすらスケッチブックに自分の考えを並べて書いてつなげたりを繰り返しています。とりあえずこの二つが組み合わされば多少気持ちが不安定になっても鬱の底打ちには入らない回復ルーティンが組めたような実感があります。

 

それでも、急に自信家に成ったり、不安家になったりの行ったり来たりが毎日続くのでとっても疲れてしまいますね。でもハンス・ロスリングの言葉を借りれば「まだ悪いが、前よりは確実に良い。」という形でしょうか。とりあえず良くなってるなら良いと思います。

 

 

Exit Tunes (ソニーミュージック→キューンレコード傘下なのでメジャー流通だと思います)からリリースされるbeatmania IIDX 20周年トリビュートベストに「東京神話」が収録されることとなりました。投票&スタッフ検討による選曲らしく、人生を支えられたこのゲームの歴史にこうして確かな足跡を残せたことに昨日は少し自信が持てました。ゲームセンターに朝から晩まで座っている私(何故朝から晩までいるのかというと出席日数ギリギリの半不登校で、家にも学校にも居る訳にはいかないからですね)に盤が出来たら見せてあげたいです。「君のこの時間は無駄ではなかったよ」、きっと特殊メイクとまで面と向かって人に言われたことがある顔面ニキビだらけ顔を涙と鼻水だらけにして喜ぶことでしょう。でも、それを教えたらきっと音楽なんか作っていないので今の私は消えてしまうのです。「君のこの時間は無駄ではなかった」のはきっとその未来を知らずに辛い気持ちを抱えて何年も過ごしていたからなのでしょう。

 

beatmania IIDX 20th Anniversary Tribute BEST(特典なし)

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  • アーティスト:VARIOUS ARTISTS
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2020/03/04
  • メディア: CD
 
【Amazon.co.jp限定】beatmania IIDX 20th Anniversary Tribute BEST(デカジャケット付)

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私の学生時代は「放置」でした。ただ友達がいないだけで、別に誰からも意図的に無視された訳でも交友関係を邪魔された訳でもありません。ただ何だか分からないけど結果、一人だったのです。だから意図的に攻撃され、無視され、虐められてきた過去を乗り越えてきた人々を私は尊敬しています。私にはその苦境は絶対乗り越えられないでしょう。

 

この苦境を乗り越えた人に身の回りでは宇宙★海月がいます。(※宇宙★海月にこの件についてどこかで話す機会があったら話しても良いかと聞いたことがあります。海月は「いいよ、そもそも隠してもいないから。」とケロリと言います。)件の虐めの内容は苛烈で、ただ一人で外を歩いているだけで限界だった私にはここまでの積極的・加害的・集団的な行動を周りにこれ程の長期間に渡り実行されたらとても生きて耐えられる自信がありません。

 

これを乗り越えてきたこと・一児の母であるということ・絶対に人に嘘をつかないという三点をもって私は宇宙★海月をとても尊敬しています。(※私は海月が誰かに嘘をついている姿を見たことがありません。余談ですがこれは共感性と類推能力が決定的に欠如している私の人付き合いにとって絶対に必要なことで、結果、ありがたいことに私の周りには人数こそ少ないですがそういう人々だけが残りました。その正直さは「相手が怒ることでも平気で正直に話してしまう世間一般的には非常識な人」から「相手を傷つけない距離の取り方を知る社交性の持ち主」まで様々ですが「嘘をつかない」というその一点については彼ら・彼女らは私には共通の人種です。)

 

海月は言います。「虐められて良かった。お陰でああいう下らない人間に成らずに済んだ。」私は素直に「凄いなぁ」と思いました。これは多分赦しとはまた違うのです。海月がもし今、件の当事者と対峙したとしたら海月は感謝の握手をしに行くのでしょうか?顔面にドロップキックをしに行くのでしょうか?本人は聞いていませんが、私は後者ではないかと思っています。「虐められて良かった。」とは事象と変化への感謝であって当人への感謝ではないと思うからです。

 

今、宇宙★海月は人生を本当に楽しそうに謳歌しています。強いなぁ、この人は格好良いなぁと思います。

 

それで、私はというと「東京神話で足跡を残せた」と湧き出る自信を感じた直後に、なんとなく見かけた身近なアーティストの躍進や応答を見て自分と比較してなんだかまたちょっと落ち込んでしまうのです。私はその二人とジャンルも違ければ、二人のファンでもないし、年齢的にどちらとも同年配でもないのです。比較する要素を探す方が大変です。

 

主治医とのカウンセリングで私は良くこのような落ち込みについての話をします。「ようは君は全分野・全時間・全時代における完全(一番)になりたいから、一縷でも不全を感じれば不満と不安を感じるわけだ。全てにおいて100点でなければ、欠けた点を見つけて落ち込むんだよ。この完全を実行出来る存在を僕は知ってるよ。神様だ。それは結局僕らの頭の中にしか存在しないからどんな風に名前を変えてもいいよ、この部屋では完全主義と呼ぼうか。でも完全主義の人間は気持ちが上手く回ればいい仕事をするよ。なんたって仕事が丁寧だからね。でも完全主義で手が止まってしまうのでは悪循環だね。それがもし健全な信仰だとしても、神様に成りたいのと、神様に見られても恥ずかしくない善行を重ねて生きるのは随分違うことだと僕は思うけれど、君にとっては区別がつかない"時がある"んだ。でも安心していい、君は確実に前より良くなっているよ。君が初めて僕(主治医)の所に来た時は君は今日をどうすれば良いのか、今年は何を目標に活動するのか、人生の何を目標に生きるのか、何も決まっていなかったじゃないか。でも今は全部分かっている。君は神様になりたいのかい?違うだろ、自分の好きに全力を尽くして悔いを残したくないだけだ。神様は関係ないのに、君はちょっとその点が忘れっぽいんだ。でも頭では好きと神の違いを理解できてる。あとはやるかやらないかの話だけだ。前に比べたら随分良くなったと思わないかい?そしてこれからも確実によくなるよ。僕が保証する。」つまり「まだ悪いが、前よりは確実に良い。」ということですね。極端に謙遜して過ごして自信を失ってるかと思えば、何かを見ると途端に神様に成ろうとするんですね。随分自信があるんだね、私は忘れっぽいんだなあ。