自分語り#648【稲垣栄洋 / 植物はなぜ動かないのか : 弱くて強い植物のはなし】感想 (793文字)

 

植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし (ちくまプリマー新書)

植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし (ちくまプリマー新書)

 

 ★★★★★ 激ヤバ鬼マスト

 

全自営業者必読の名著!全ての生物はナンバー1であり!オンリー1であり!極限のニッチに生きている!少なくとも今は(来年には絶滅してるかも、ナンバー2は絶滅する)!雑草魂とは踏まれても踏まれても無駄に立ち上がるような根性の事を指すのではない、むしろ踏まれないと困るような「変化」を起こす進化である。

植物は、生物は、「変化してよいもの」と「変化してはいけないもの」を知っている。知らないものは全て絶滅した(ナンバー2は絶滅する)!

安定した環境で圧倒的パワーを発揮する植物、他の誰もが寄り付かないような極限状況へ逃げ込んで「尚も」戦う植物、安定地帯では秒で負けてしまうが常に逆境と変化に晒されている限り無限に生き残る(つまり逆境に晒されていないと困る)植物。

日が当たらない、やたらと暑い、水が足りない、風が強い、競争相手がやたらと多い、植物も常にストレスに晒されている。でもそのストレスとの向き合い方は「根性」ではない。

弱いのは誰だ?強いのは誰だ?太陽に晒されるだけで感じる生きている実感とは?

 

常にメインストリームのランキング1位(それは音楽チャートの1位か?pixivのデイリーランキングの1位か?Youtubeの閲覧数か?ツイートのバズか?)を狙わないといけないと思い込んでいるクリエイターも、この本を一度読んでしまえば、もう二度と私の「内閣総理大臣賞」なんて曲は聴く必要はないだろう。この本こそが全てを語っている。

学生向けの生物学入門書、と書いてあるけれど、これぞ全年齢に通ずる正に「教育的」な一冊。フリーな生き方に迷った時の必読書。

 

激ヤバ鬼マスト!